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アメリカから日本はどう見える?海外では何が起こっている? New York Timesを主な情報源に、ファイナンシャル・プランナー中村芳子がパーソナルにコメントします。アメリカ滞在中の平日に更新。
2012年11月14日 (水) | 編集 |
The Cost, in Dollars, of Raising a Child
November 13, 2012, Comments By NADIA TAHA

子育てはお金がかかる、というのは日本でもアメリカでも真実。お金が心配で、子どもを産む決心がつかないカップルもいる。NYTimes紙 11/14に「子どもはお金がかかりすぎるから、それ以外の人生の目的を――たとえば住まいとか、快適な老後を手に入れるため、子どもを持たない決心をした」と20代後半の女性コラムニストが書いている。みんな、子どもにいったいいくらかかるか知らないでしょ!教えてあげる。というトーン。記事の後に、私のFPとしてのコメントを付しているので、お見逃しなく。

彼女の計算は以下の通り。1ドル=100円として換算した。その方が日本の実感に近いので。

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私は夫と一緒に、子ども1人を育て上げるのにいくらかかるか計算してみた。結論はすべてで2億円近くかかるというもの。試算の前提、内訳は以下の通り。
KIDCOSTarticle20121114.jpg
アメリカの農務省は、家族が子どもかけるコストを毎年発表している。ここから私たちの状況に合わせて計算してみた。2007年ウォールストリートジャーナル紙は、政府の試算をもとに、よりリッチな家庭のための数字を試算している。

政府の試算によると、私たちのような(普通の共働き夫婦)が1人の子どもを育て上げるのに4350万円かかる、ということだが、前出のウォール・ストリート・ジャーナルでは7760万円、1億円、1億6000万円という金額を出している。政府の数字を信じたいところだが、私と夫が試算した数字は、これらよりももっと大きくなった。

できるだけ保守的に(少なめに)見積もるため、農務省の数字をもとに、アメリカ北部の都市に住む世帯年収が1033万円以上の共働き家庭の例を見た(実際、ニューヨークではもっとかかる)。

1)保育料
ニューヨークでフルタイムの保育を受けるコストは、最初の2年が127.5万円~160万円。それ以降18歳までの保育、教育費は農務省のデータを使った
2)健康保険
私の加入している保険は、扶養者が一人増えると1年の保険料が40万円増える。その他の自己負担費用などが年平均75万円かかる。子どもが歯の矯正をするとだいたい40万円だ。

3)住居費
子どものために、より環境のいい安全で広めの住まいに住むと当然コストも上がる。
4)大学までの費用
公立大学の4年間にかかる費用をまかなうためには、子が生まれたときから18歳まで、親は毎年53万円積み立てる必要がある。

5)その後
子どもが経済的に独立する18歳から25歳まで援助をする必要があると思う。その子どもが結婚して孫ができたら、5年ごとに83万円ずつ援助することになるかもしれない(Metlife生命の祖父母調査による)
6)子どもがいることで失うもの
働く母親は子どもがいることで収入が減る(増えない)リスクがある。男性に対する賃金は、子どものいない女性90%に対して、子どものいる女性は73%とさらに低い。在職中の給料が減ることで401K(年金)が最高7000万円減る可能性もある。一方で父親になった男性は収入が計4%アップする“fatherhood premium,” がある。

以上の前提、金額は、子どもを育てるための最低限のコストではない。しかしたいていの親は、自分の子どもにできる限り最善のものを与えようとするもの。とすれば、以上のコストを計算すると1億8000万円になる。

もっとある。計算するのは難しいが、精神的、肉体的な面の負担もある。結婚生活の満足度が低くなるとか、うつ病になりやすくなるとか、今話題の“mommy track.”・・・・・第一線で働く母親が、家庭のために一線を退くということもある。

さて、子どもを持つとこれだけのコストがかかることを考えても、あなたは父親・母親になろうと思いますか? それともこんな計算はおかしいと思いますか
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FPよりひとこと

・総額で考える必要はない
子どもにかかる費用を総額で考えると、1億円にはならないとはいえ、数千万円になることは確かで、これを計算すると誰だって、子どもを持つのが怖くなる。結婚して、夫婦2人分の食費を月5万円、外食費1万円とすると、30歳から80歳までの50年間では3600万円もかかるけど、そんなことだれも計算しないし、計算しなくてもやっていけるものだ。


・かけられる範囲でかければいい
自分が親にお金をかけてもらって人は、自分もわが子に同等以上のことをしなくては、とプレッシャーを感じる。この著者も大学までの費用は親に全部持ってもらったから、自分もそうしなくてはと考えている。実際は奨学金をもらい、学生ローンを借り、アルバイトをして大学に行く学生の方が多い。日本でも、自分が私立の中高にいったから、わが子も行かせなきゃと思う親が多いけど、その必要はない。そのときの収入がゆるせばいいけど、そうじゃなければ公立で十分。

・収入の範囲でやる
子育て費用は、手取り収入の10~20%が目安。見栄を張らず、不安に駆り立てられず、収入に応じてかければそれほど大きいな負担感はない。

・失うものより得るものに目を向けよう
著者は“mommy track.”・・・・・第一線で働く母親が、家庭のために一線を退くことに触れているけど、この道を選んだ女性たちは、人がうらやむ高収入や影響力、社会的地位よりも、家庭や子どもが自分に与えてくれるものに高い価値を認めたということだ。つまり、子ども、子どものいる家庭は、仕事やお金が与えてくれないすばらしい何かを与えてくれるということだと思う。

・大学費用は積み立てればなんとかなる
子どもを大学に進ませるために、年53万円積み立てなくちゃ、とあるけど、教育費が安い日本では月1~2万円を積み立てれば何とかなる(18歳時点で約250~500万円貯まる)。

さあ、あなたはどう考える?
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テーマ:子育て
ジャンル:結婚・家庭生活
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