fc2ブログ
アメリカから日本はどう見える?海外では何が起こっている? New York Timesを主な情報源に、ファイナンシャル・プランナー中村芳子がパーソナルにコメントします。アメリカ滞在中の平日に更新。
2012年06月12日 (火) | 編集 |
Family Net Worth Drops to Level of Early ’90s, Fed Says
            NYT By BINYAMIN APPELBAUM 2012年6月12日 June 11
アメリカでは最近の金融危機で、アメリカの(中央値にあたる)家庭の純資産は2007年の12万6400ドル(≒1011万円)から2010年には7万7300ドル(≒618万円)に減った。
housesale20120615.jpg
自宅売り出しの看板が出された家
平均的な(中央値の)家庭というのは、国内の半分の家庭よりは豊かで、半分の家庭よりは貧しいという定義。住宅・不動産価格の下落が資産の4分の1減の直接の原因だと、連邦準備銀行(以下連邦銀行)は分析している(数値はインフレーションを加味している)。

このデータは6月11日に発表された「Survey of Consumer Finances」のもので、3年毎に調査が行われている。数値は18ヶ月前のものだが、経済回復のスピードがさらに落ちているという問題を示している。連邦銀行は中流家庭は今回の経済危機で、資産も収入も減ったために、消費意欲も消費力も大きく落ちてしまったとしている

専門家は「このデータはすでに私たちが実感していたことが、思ったより悪い状況だということを示している。経済危機で中流家庭が大きなダメージを受けていることがはっきりとした」と語っている。これだけ資産が減少しているわりには、消費支出は予想外に元気だともいえる。そのお金は、消費者が貯蓄を減らして、少しずつ借金の返済に充てることからきているようだ。

貯蓄をしている家庭の割合は2010年の56.4%から2007年には52%に減っている。一方で、別の調査によると貯蓄総額は2007年より増えている。つまり、貯蓄できない家庭が増えている一方で、貯蓄している家庭はその額を増やしているということだ。
[続きを読む...]
スポンサーサイト



テーマ:アメリカ合衆国
ジャンル:海外情報